情動情報学とは
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領域概要
心理学・言語学・経済学・美学といった人文系学問では、人間の行動やその記録から、心的プロセスのモデルを作ります。こうしたモデルを考えるにあたって、情動が人間の行動にどのような影響を及ぼすかを理解することが重要ですが、個人が「どのように感じているか」を直接計測することが難しいことから、情動の働きを直接モデルに取り込むことは簡単ではありませんでした。
機能的MRIは、生きた人間の脳活動を計測できる手法で、被曝などの心配のない安全な手法であることが知られています。近年、機械学習を使った解析技術の進歩によって、脳活動から個人の情動状態を推定することが可能になりつつありますが(Chikazoe et al., 2014; Pham et al., 2021)、解析上の技術的ハードルも高く、脳活動から推定した情動状態の情報を取り込んだ言語学・経済学・美学モデルはほとんどありません。
本研究領域においては、機械学習を用いた機能的MRI研究の専門家である近添(アラヤ)が中心となって、自然言語処理の専門家である持橋大地先生(統計数理研究所)とミクロ経済学の専門家である渡辺安虎先生(東京大学)、および美学研究の専門家である石津智大先生(関西大学)と協力し、情動から言語・経済・芸術を理解するような新しい学問の枠組みを作っていきます。
メンバー紹介
A01
近添班
機能的MRIによる 両価的価値情報の 統合処理過程の解明
A02
持橋班
情動をもたらす 言語芸術の脳科学
A03
渡邉班
情動的影響の 計量経済学的構造 モデル推定
A04
石津班